臨時会が開催され、庁舎建設関連の予算が可決されました。

5月20日、第二回塩竈市議会臨時会が開催されました。

議題は、塩竈市役所庁舎建設に関する基本構想と基本計画の策定を委託するための費用2,200万円を追加で計上するものです。

塩竈市では、厳しい財政状況の中で、緊急防災減災事業債(緊防債)という有利な財源を使って庁舎建設を行おうと考え、令和7年度内の申請期限に間に合うように大急ぎで準備を進めています。

緊急防災減災事業債を使うメリット

緊防債は、最大7割の費用を国から補填してくれる大変有利な財源です。庁舎建設は60億円(類似自治体の規模から推定)程度のお金がかかるため、市の負担がその3割で済むとなれば、活用しない手はありません。

緊急防災減災事業債を使うデメリット

一方、現在の緊防債の期限は令和7年度末。

庁舎建設は、本来何年もかけて市民や企業、団体と協議を重ねて構想を練り、創り上げていくものですが、緊防債を活用するとするとその時間は全く無くなります。

また、塩竈市では多くの公共施設が老朽化しつつあり、今後市民サービスを維持していくためには、公共施設等の維持管理に関して長期的な視点をもって、更新・統廃合・長寿命化などを行う必要がありますが、他公共施設との統合や民間事業者をフロアに入れるなどの検討もできず単独での新築となる予定です。

附帯決議を提出

これらのことにより、庁舎単体の建設事業費は大幅に安くなるものの、公共施設全体の維持管理費は高止まりする可能性が高く、この点が大きな懸念点となっています。

そのため、議員有志により附帯決議を提出し、『意見の収集や調整など本来踏むべきプロセスを極力省略せずにおこなうこと』、『緊急防災減災事業債の期限延長や他公共施設の整備計画、物価高騰による事業への影響等も視野に入れ、状況の変化に応じた複数のシナリオを作成して事業に挑むこと』の2点を、事業を執行する上での要望として付け加えさせていただく提案をさせていただきました。

賛否

採決の結果、賛成多数により、附帯決議は可決となりました。

提案者、賛否は以下の通りです。

提案者:志賀勝、西村勝男、柏惠美子、土見大介、伊藤博章

賛成:志賀勝、佐藤公男、鈴木新一、小野幸男、菅原善幸、浅野敏江、桑原成典、柏惠美子、西村勝男、伊勢由典、鈴木悦代、辻畑めぐみ、小高洋、土見大介、伊藤博章(以上、15名)

反対:今野恭一、志子田吉晃、鎌田礼二(以上3名)

おわりに

今回は、急な提案ということもあり、全会一致での決議とはならなかったものの、塩竈市議会としては、より良い庁舎建設に向けて緊防債の期限延長も含めて働きかけをしていこうと思います。

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